売れにくい古いアパートを売却する

「買取」とは?

現金化までの流れも紹介

「相続したアパートが古くて買い手が見つからない」
「空室や修繕費の負担ばかりで、もう限界だ」とお悩みではありませんか?

築年数が経過した古いアパートは、ローンのつきにくさや維持管理の難しさから、一般的な仲介での売却が難しいのが現実です。
しかし、一般市場で売れにくい古いアパートでも、「買取」という方法なら現状のまま、しかもスピーディーに売却できる可能性があります。

この記事では、古いアパートでも買取なら売却できる理由や、買取ならではの4つのメリット、具体的な手続きの流れを紹介します。
古いアパートを売却する方法が知りたい方は、最後まで読んで参考にしてください。

ローンがつきにくい古いアパートが売却できる不動産買取とは?

ローンがつきにくい古いアパートでも、「買取」という方法なら売却が可能です。
買取とは、不動産会社が直接買主となり、不動産を買い取る売却方法です。
個人を探す「仲介」とは異なり、スピーディーな売却が期待できます。

そもそも古いアパートは、金融機関から「資産価値が低い」と判断されやすいため、買主のローン審査が通りにくい傾向にあります。
具体的には、税法上の建物の寿命である法定耐用年数を超過していたり、1981年以前の旧耐震基準で建てられていたりすると、資産価値が低いと評価されます。
さらに、給排水管などの設備劣化による修繕リスクも、ローン審査を厳しくする要因です。

しかし買取を行う不動産会社は、リフォームや再販売を前提として物件の価値を判断します。
そのため、一般市場では買い手が見つかりにくいような古いアパートでも、現状のまま買い取ってくれる可能性があります。
不動産買取は「仲介で売れなかった」「早く手放して負担から解放されたい」と考えている方におすすめの売却方法です。

古いアパートを不動産買取で売る4つのメリット

古いアパートを不動産買取で売る4つのメリット

古いアパートの売却で買取を利用すれば、金銭的・精神的負担を軽減できます。
ここからは、古いアパートを買取で売却するメリットを紹介します。

  • すぐに現金化できる
  • 契約不適合責任が免除される
  • 仲介手数料が発生しない
  • 売却後の入居者対応を安心して任せられる

すぐに現金化できる

買取のメリットとして、アパートを短期間で確実に現金化できる点が挙げられます。
買取は不動産会社が直接購入するため、買主を探す仲介のように、いつ売れるか分からないという不安がありません。

仲介の場合、買主探しから契約、そして買主のローン審査まで、通常3ヶ月から半年ほどの期間がかかるのが一般的です。
物件によっては1年以上かかるケースも想定されるでしょう。
しかし買取であれば、査定から決済までがスムーズに進み、早ければ1週間から1ヶ月程度で全ての取引が完了します。

「現金が急に必要になった」「相続税の納税期限が迫っている」など、現金化を急ぐ事情がある方にとって、このスピード感は大きな魅力となるでしょう。

契約不適合責任が免除される

買取では、売却後の「契約不適合責任」が免除されるのが一般的です。
契約不適合責任とは、売却した物件に契約書に記載のない欠陥(雨漏り、シロアリ被害など)が見つかった際に、売主が負う修繕責任や損害賠償責任を指します。

個人の買主へ売却する仲介の場合、契約不適合責任を完全に免除するのは難しいでしょう。
引き渡し後に欠陥が見つかれば、たとえ売主が知らなかったとしても、買主から修繕費用などを請求される恐れがあります。
古いアパートは予期せぬ不具合が発生しやすく、契約不適合責任は売主にとって大きな不安要素です。

しかし、買主が不動産会社である買取であれば、事前に契約不適合責任を免除する交渉ができ、引き渡し直後から契約不適合責任を免責とする契約を締結できます。このように、売却後のトラブルを心配することなく、安心してアパートを手放せるのが、買取のメリットです。

仲介手数料が発生しない

不動産買取では、仲介手数料がかかりません。
仲介手数料は、不動産会社に買主探しを依頼し、売買契約が成立した際に支払う成功報酬です。
仲介手数料の金額は法律で上限が定められており、計算式は以下のとおりです。

物件価格 仲介手数料の上限額を算出する計算式
400万円超 物件価格✕3%+6万円+消費税
200万円超〜400万円以下 物件価格✕4%+2万円+消費税
200万円以下 物件価格✕5%+消費税

※ただし、「低廉な空家等の媒介に関する特例」により、売却価格が800万円以下の場合、最大33万円(税込)の手数料がかかります。

例えば、アパートが5,000万円で売れた場合、171万6,000円もの手数料を支払う必要があります。
これは売主にとって決して小さな負担ではありません。

しかし買取では、不動産会社が買主となるため、仲介そのものが存在せず、仲介手数料を支払う必要はありません。
売却にかかる諸費用を抑えられる点も、買取のメリットといえるでしょう。

売却後の入居者対応を安心して任せられる

買取を利用すれば、入居者がいる状態のアパートでも、そのままの状態で売却できます。
売却のために、売主自ら面倒な立ち退き交渉をする必要はありません。

仲介でアパートを売却する場合、買主によっては空室にすることを条件とするケースがあります。
その場合、売主は各入居者と交渉し、立ち退き料を支払って退去してもらう必要があり、時間も費用もかかってしまいます。

一方、買取で売却すれば入居者がいる状態のまま物件を引き渡し、その後の管理や入居者対応も全て不動産会社が引き継いでくれます。
買取は、立ち退き交渉やその後の入居者対応を安心して任せたい方におすすめです。

不動産買取で古いアパートを売却する際の注意点

>不動産買取で古いアパートを売却する際の注意点

不動産買取には多くのメリットがある一方、事前に理解しておくべき注意点も存在します。

  • 買取価格が仲介での売却より安い
  • 特約条項に気をつける
  • 買取を取り扱っている不動産会社が少ない
  • 全ての物件が買取の対象になるわけではない

買取価格が仲介での売却より安い

買取により古いアパートを売却する際のデメリットは、売却価格が仲介に比べて安くなる点です。
一般的に、買取価格は仲介で売却する場合の市場価格の6割〜8割程度が相場と言われています。
これは、買主である不動産会社が利益を確保する必要があるためです。

不動産会社は買い取ったアパートにリフォームや修繕を施し、付加価値を高めて再販売、または運用します。
その際にかかる費用や管理コスト、そして自社の利益をあらかじめ買取価格から差し引くため、どうしても仲介より価格が低くなるのです。

ただし、仲介でかかる仲介手数料や、売却までに発生する維持管理費などを考慮すると、最終的な手取り金額の差が縮まることもあります。
仲介か買取かは、単純な売却価格だけでなく、諸費用も含めた総額で比較検討するとよいでしょう。

\ 特約条項に気をつける /

古いアパートの売却時、一般的な契約内容とは別に、個別の事情に合わせた特約条項が追加されることがあります。
特約条項は、標準的な契約条項よりも優先される「特別な約束事」であるため、内容次第では契約自体が白紙になる恐れもあります。

古いアパートの売却でよく見られる特約には、以下のようなものがあります。

測量条件:
期日までに隣地との境界を確定させた確定測量図を交付できない場合、契約を白紙解除とする特約

ローン特約:
買主の融資審査が通らなかった場合に、無条件で契約を解除できる特約

特に古いアパートは、隣地との境界線が曖昧なままになっているケースがあるため、契約時に測量条件がつくことが多い傾向にあります。
測量時、隣地所有者が境界確認書への署名・捺印を拒否するケースや、越境物が発覚するケースがあります。
また、登記簿上の面積と、実際に測量した面積が異なることも考えられます。
もし約束の期日までに確定測量図が完成しなければ、契約が白紙になり、手付金も買主に返さなければなりません。

このように、売却価格ばかりに一喜一憂するのではなく、どのような特約条項が売買契約に含まれているのかを事前に確認しておきましょう。

買取を取り扱っている不動産会社が少ない

買取に対応している不動産会社は、仲介を専門とする会社に比べて数が限られます。
全ての不動産会社が買取サービスを提供しているわけではないため、依頼先を探すのに手間がかかる恐れがあります。

不動産会社には、売買仲介、賃貸仲介、管理、開発など、さまざまな業務領域があります。
その中でも買取は、物件を仕入れて再販売するという事業モデルであるため、相応の資金力とノウハウが求められます。
そのため、特に地方都市などでは、買取を積極的に行っている不動産会社が見つかりにくいかもしれません。

しかし近年では、全国対応の買取専門業者や、訳あり物件に特化した買取業者も増えています。
インターネットなどを活用し、複数の会社に査定を依頼して、状況に合わせた依頼先を見つけましょう。

全ての物件が買取の対象になるわけではない

買取はメリットが多い売却方法ですが、全ての物件が買取の対象となるわけではありません。
不動産会社は、あくまで再販売による利益を見込んで物件を仕入れるため、採算が合わないと判断した場合は買取を断るケースがあります。

例えば、立地条件が著しく悪く、再販売しても買い手が見込めない物件や、法規制(接道義務を満たしていないなど)によって建て替えができない物件は、買取が難しくなる傾向にあります。
また、あまりにも大規模な修繕が必要で、リフォーム費用が販売価格を上回ってしまうようなケースも同様です。

ただし、買取業者によって得意な物件や評価基準は異なります。1社に断られたからといって諦めず、複数の不動産会社に相談してみることをおすすめします。
ある不動産会社では評価されなかったとしても、別の不動産会社で高く買い取ってもらえるかもしれません。

不動産買取で古いアパートを売却する流れ

不動産買取で古いアパートを売却する流れ

不動産買取を利用して古いアパートを売却する流れは次のとおりです。

  1. 1. 事前準備を行う
  2. 2. 買取査定を依頼する
  3. 3. 条件を確認する
  4. 4. 売買契約を締結する
  5. 5. 引き渡しと決済を行う

ここからは、それぞれのステップを具体的に解説します。

1. 事前準備を行う

まず、売却活動を始める前に、自分の状況を正確に把握するための準備をします。
具体的には、アパートに関する書類の準備やローン残債の確認、そして買取相場の調査などです。

事前に揃えておくとよい書類は以下のとおりです。

  • 登記済権利証(または登記識別情報)
  • 登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 固定資産税納税通知書・固定資産評価証明書
  • 入居者との賃貸借契約書一式
  • 家賃収入の明細・レントロール(入居状況一覧)
  • 管理会社との管理委託契約書(管理を依頼している場合)
  • 建築確認済証・検査済証

アパートのローンが残っている場合、金融機関から送付される「残高証明書」や、インターネットバンキングで現在の残債額を確認しましょう。
買取価格がローン残債を下回る場合、ローン返済時に自己資金から補填しなければなりません。

あわせて、不動産ポータルサイトなどで近隣の類似物件の価格を調べ、おおよその相場観を養っておきましょう。
そうすれば、不動産会社から提示された買取価格が妥当かどうかが判断できます。

2. 買取査定を依頼する

事前準備が整えば、買取を扱っている不動産会社に査定を依頼します。
査定方法には、主に「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。

机上査定は、物件の所在地や築年数、面積などのデータから、おおよその買取価格を算出する方法です。
電話やインターネットで手軽に依頼できますが、あくまで概算の金額となります。
一方、訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態や周辺環境などを細かく確認したうえで、精度の高い査定額を算出する方法です。

正確な買取価格を知るためには、訪問査定がおすすめです。
まずは数社に机上査定を依頼して、その中で相性がよい不動産会社に訪問査定を依頼すれば、効率よく不動産会社を選ぶことができるでしょう。

3. 条件を確認する

不動産会社から査定結果の連絡があれば、提示された買取価格だけでなく、その他の契約条件もしっかりと確認します。

特に重要なポイントが、引き渡し時期や支払いスケジュール、そして「契約不適合責任」の扱いです。
買取の場合、通常は契約不適合責任が免除されますが、買取の条件にその旨が明記されているかを確認しましょう。
契約不適合責任が免除されれば、引き渡し後にトラブルが起きるリスクを回避することができます。

また、室内に残っている家具や家電などの残置物をどうするかも、この段階で話し合います。
不動産会社によっては、残置物をそのままの状態で引き取ってくれる場合もあります。
希望する条件を伝え、納得がいくまで交渉することが大切です。

4. 売買契約を締結する

買取価格や諸条件について不動産会社と合意に至れば、売買契約を締結します。契約時には、宅地建物取引士から重要事項説明を受け、契約書の内容を十分に確認したうえで署名・捺印を行います。
契約が締結されれば、手付金(売買代金の5%〜10%程度が一般的)が支払われます。

契約書には、売買代金や手付金の額、引き渡し日や特約などが細かく記載されています。
後々のトラブルを防ぐためにも、少しでも不明な点があれば、その場で質問して解消しておきましょう。

5. 引き渡しと決済を行う

契約書で定めた日に、アパートの引き渡しと残代金の決済を行います。
当日は、売主、買主(不動産会社)、司法書士が金融機関に集まって手続きを進めるのが一般的です。

まず、司法書士が所有権移転登記に必要な書類を確認します。
問題がなければ、買主から売主の口座へ残りの売買代金が振り込まれます。
ローンが残っている場合は、決済と同時に金融機関へ一括返済を行います。
着金が確認できたら、売主はアパートの鍵や関連書類を買主に渡して、全ての取引が完了です。

ケースによっては確定申告が必要になるため、税理士や不動産会社の担当者に確認して、忘れずに手続きを行いましょう。

古いアパートの買取でよくある質問

よくある質問

最後に、古いアパートの買取に関して、よくある質問にお答えします。

  • なぜ古いアパートは一般の買主が見つかりにくいの?
  • 買取と一般的な仲介の違いとは?
  • 入居者がいても立ち退き交渉をせずそのまま買い取ってもらえる?

なぜ古いアパートは一般の買主が見つかりにくいの?

古いアパートは、金融機関が「担保価値が低い」と判断するため、購入希望者のローン審査が通りにくくなります。
そのため、一般の買主が見つかりにくいのです。
担保価値が低いと評価される主なケースは以下の3つです。

1つ目は、税法上の建物の寿命である「法定耐用年数」を超過している場合です。
例えば木造アパートの法定耐用年数は22年で、これを超えると建物の資産価値は帳簿上ゼロと見なされます。
2つ目は、1981年5月以前の「旧耐震基準」で建てられているケースです。
地震による倒壊リスクを懸念され、融資を断られるケースがあります。
3つ目は、給排水管や給湯器などの設備劣化が進んでいる場合です。
将来的に高額な修繕費が発生する可能性があり、金融機関から収益性が低いと判断されてしまいます。

買取と一般的な仲介の違いとは?

買取と仲介の大きな違いは、「誰が物件を買うか」という点です。
買取は不動産会社が直接の買主となる一方で、仲介は不動産会社が売主と買主の間に入り、売買をサポートする方法です。

買取は、不動産会社が買主のため、価格交渉がまとまればすぐに売却でき、スピーディーに現金化できるのが特徴です。
また、買主がプロであるため、売却後の契約不適合責任が免除されるメリットもあります。
一方、仲介は広く一般の購入希望者を探すため、買取よりも高く売れる可能性があります。
しかし、いつ売れるか分からず、売却期間が長期化するリスクも伴います。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、状況に合わせて選択することが重要です。

入居者がいても立ち退き交渉をせずそのまま買い取ってもらえる?

はい、入居者がいる状態でも、そのまま買い取ってもらえます。
買取を利用すれば、売主が自ら入居者と立ち退き交渉をする必要はありません。

不動産会社は、入居者がいる状態のまま物件を買い取り、オーナーとしての地位も引き継ぎます。
そのため、その後の家賃集金やクレーム対応、退去時の手続きなどの管理業務は、全て新しいオーナーである不動産会社が行います。

仲介で売却する場合、買主から空室にすることを求められ、売主が立ち退き交渉や立ち退き料の支払いに奔走するケースもあります。
賃貸経営の煩わしさから解放されたい方にとって、入居者対応の手間なく現状のまま売却できるのは、買取の大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

まとめ

古いアパートの買取は、ローンがつきにくく仲介で売れ残りやすい物件でも、現況のままスピーディーに手放せる売却方法です。
耐用年数の超過や旧耐震基準、設備劣化などでローンが組みにくくても、不動産会社が直接購入する買取であれば、修繕やリフォームをせずに売却できます。

さらに、契約不適合責任の免除や仲介手数料不要などのメリットにより、売却後のトラブルやコスト負担を抑えながら、短期間で現金化できる点も魅力です。
「長く空室が続いている」「老朽化で売れるか不安」「相続したアパートの管理に疲れた」と感じているオーナー様には、買取がおすすめです。

古いアパートの買取や売却について具体的な相談をしたい方は、センチュリー21住新センターまでお気軽にお問い合わせください。
オーナー様それぞれの状況に合わせて、最適な買取プランや売却方法をご提案いたします。

トップへ戻る